不動産屋さんヒストリ

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道を模索すべき二十台前半

高校卒業後、造園業・製造業を経て、進むべき道を模索していました。自伝や自己啓発の書籍を読んだり、先輩に相談した結果、「信頼を得るキャリア」というキーワードに辿りつきました。その目的に叶う業種はなんなんでしょう。そのヒントをくれたのは保育園からの幼馴染でした。いつもの呑み会で、仕事の状況を打ち明けると「粕谷は不動産営業に向いているかも」今まで、スーツを着ない業種に従事していたので、不動産会社はノーマークでした。不動産取引は一生にあるかないかの重要な決断。「家を買ってもらえるようになる」=「ユーザーの信頼を得る」につながるかも。とにかくチャレンジしてみよう。そして平成15年の夏、新築戸建を販売する会社さんとご縁があり、険しい道のりを歩み始めることになりました。

不動産取引の重み

入社して間もなく、無我夢中の日々。住宅の販売会場でお会いしたお客様とご縁があり、新築戸建てを購入していただくことになりました。何も分からない私は、お客様と同じ気持ちになることを優先。そして1ヶ月後、無事引渡しがおこなわれました。鍵を手にしたご主人からすごく嬉しそうに「ありがとうございました」と感謝の言葉をいただきました。私は嬉しさより、お客様が深々と頭を下げ、感謝の気持ちを表してくださったことにビックリしました。私は24歳の新人営業マン。ご主人は父親と同世代で、某大手企業の部長職をされていました。あらためて不動産取引の重みを感じた「初契約」になりました。
緊張がほぐれた車中、上司から「不動産は大きな金額を扱う業種。取引に慣れてくると、自分が大きな金額を動かしているような、勘違いを起こすことがあるか気をつけろ!」と謙虚さを説く言葉をいただきました。新築戸建てを購入できる方は、自分の年収の倍以上の方がほとんどです。キャリアも人生経験も倍以上の方に「口先や勢いだけのセールスは通用しない」誠実と謙虚さを兼ね揃えた人間になろう。今でも原点回帰に、この上司の言葉を思い出すようにしています。

1年目の苦い経験

それは入社して1年目、業務に慣れた頃でした。お客様の希望されたエリアに新築戸建てが入り、さっそくおすすめしました。希望条件をお伺いしたところ、その戸建てはご要望に合わないことが判明。再度、中古戸建てをおすすめすることになりました。契約条件が合致し、無事に契約が終了。しかし、お客様がリフォームを手掛けた際に構造躯体の一部に不具合があった事が発覚。知らなかったとはいえ、自分が目指していた「ユーザーから信頼を得る」とは間逆の結果になってしまいました。さらに心苦しかったのは、「粕谷さんは悪くないよ‥」と声をかけて下さったこと。一喝された方が、気が楽だったのかもしれません。不動産仲介でできる範囲の壁を実感した出来事となり、後に新築戸建ての分譲会社さんにお世話になるキッカケとなりました。
 

※現在は宅建業法の改正に伴い、民間での「既存住宅売買瑕疵保険」が創設されています。中古戸建の取引に関しては本制度を推奨しております。

創業すると決まった矢先

サブプライムローンに端を発した世界同時不況が、いよいよ不動産市況にも出始めた2008年。不動産相場が大幅下落。不動産在庫を抱える分譲会社が軒並み壊滅的な状況に陥りました。私が所属していた会社も倒産となり、職を失う状況になりました。
そんな中、「3人で創業しませんか?」とお声掛けくださった方がいて、話に乗ったのが事の発端でした。下準備を任され、事務所も見つかり、会社設立に取り掛かった矢先。突然、発起人と連絡が取れなくなったのです。勤め先に出向いても居留守を使われ、音信不通。やっと話ができる場面が訪れたのですが、「こんな大不況の中、会社を立ち上げるなんて馬鹿らしいですよ。無かったことにしてください。」
借りた事務所はどうしよう。契約した事務所はお世話になっている方のご縁で借りることになったので、今さら解約できません。すでにフリーターの状況の中、やり場のない怒りをどこにぶつければよいのか。もう後戻りはできません。
呆然の日々の中、「なぜ、独立しようと思ったのか」を振り返りました。「悪い出来事を人のせいにしない」と思ったのが当初の動機。まだスタートもできていないのに、人のせいにしている現状を恥じ、あらためて一人で開業することを決意。中断していた創業の準備を再開しました。自分で購入したマンションを売り、開業資金を借り入れ、宅地建物取引主任者資格取得など、山積みの試練を乗り越え、2009年1月 立会川駅前に無事出店することができました。

企業理念の経緯 

 「謙虚」「誠実」「素直さ」「継続する力」を所属していた会社の社長から教わり体験したことが、起業につながったと実感しています。「皆様とのご縁を大切に育み、30年後も事業を継続していること」「より多くの関係各位と仕事を楽しみながら絆を深めていくこと」が企業理念となりました。いつの日か、自社で勤めてくれるスタッフに自分が教わった事を伝えられる日を夢見て、日々邁進中です。

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